第869夜:友の会20周年記念こけし
友の会創立60周年記念展示会では、友の会に所縁のある名品こけしや、会員所蔵の思い出のこけしのほか、毎月の例会で頒布されるおみやげこけしと、周年記念こけしも展示されていた。この周年記念こけしは、創立以来5年毎の周年に作られてきたのだが、25周年(1978年)以降はこけし手帖に記録が残っているものの、それ以前のものについてははっきりしていなかった。但し、20周年(1973年)については、胴底に20周年記...
View Article第870夜:高橋勘治一家のこけし
去る21日、カメイ美術館で開催されていた友の会創立60周年記念展示会の撤収作業を終えて帰宅し、二日ぶりにヤフオクを眺めていると、鳴子系のたちこが出品されていた。「高橋勘治一家 4寸...
View Article第871夜:友の会10月例会(H25年)
今日は東京こけし友の会の10月例会があったので、その報告である。出席者は71名で、最近ではやや少なめ。若い方々が少なかったのは、昨日、今日と高円寺で開かれていたイベント「高円寺フェス」の影響かも知れない。今月のおみやげこけしは南部系、松田弘次さんのキナキナ坊。新品頒布こけしは、陳野原幸紀さん、熊谷祐太さん、佐藤裕介さん、長谷川優志さん、井上正孝さん、阿保正文さんの5工人。抽選品は無く、入札は戦後のも...
View Article第872夜:昭三のこけし
作27日に行われた東京こけし友の会10月例会で面白いこけしを入手した。例会入札こけしの展示台には、奥瀬鉄則(3本)や今晃(5本)など人気のこけしが並んでいたが、その一角にひょっこり立っていたこけしである。署名は小林昭三、それほど著名な工人ではない。しかし、そのこけしが醸し出す雰囲気は他のこけしとは異なるものであった。目をつける会員も多く、今回の入札では今晃(弘前署名)と共に一番の応札を集めた。そのこ...
View Article第873夜:橘コレクションのこけし(氏家亥一)
ここのところヤフオクに橘文策氏のコレクションの古品こけしが相当数出品されている。中には橘著「こけしと作者」に写真掲載されているものもあり、かなりの高額で落札されているものもある。保存状態はあまり良くないが、素性のはっきりした昭和1桁のものもあり、私も注目して何本が入手することが出来た。そのこけしを紹介したい。今夜は氏家亥一のこけしである。口絵写真は亥一こけしの表情である。「こけし辞典」によれば、氏家...
View Article第874夜:橘コレクションのこけし(鈴木安太郎)
今夜も、ヤフオクに出品された橘コレクションのこけしの紹介である。橘氏の著書「こけしと作者」190頁の第79図、左端に掲載されている鈴木安太郎の現品である。「こけしと作者」の写真では出来立ての極美こけしとして紹介されているが、それから75年も経った今では埃にまみれて色も落ち、相当に黒ずんだこけしになっているのは致し方ないのだろう。口絵写真はその安太郎のこけしである。寒河江の鈴木安太郎のこけしは好きなこ...
View Article第875夜:こけし行事(談話会、幸紀・国敏実演)
秋も深まってきて、こけし関連の行事も追い込み体制に入ってきた。昨日10には、山寺でこけし塚供養祭が行われた他、東京でも友の会の談話会、とげぬき地蔵尊での土湯こけし展が開かれた。天気予報は午後から雨も降って荒れるとのことで傘持参で出かけたが傘を開くことなく終えることが出来たのは嬉しい誤算であった。今回は、この談話会と土湯こけし展の報告をしよう。口絵写真は、談話会に展示された大寸(尺5寸か?)孝太郎の睫...
View Article第876夜:橘コレクションのこけし(鈴木安太郎2)
今夜もヤフオクで入手した橘コレクションのこけしの話である。鈴木安太郎のこけしであるが、前回(874夜)紹介したものよりも先に出品されていたものである。安太郎の昭和13年代のものと思われ入手した。その後、874夜の安太郎が出品されたために2本とも我がコレクションに集まったものである。口絵写真は、その安太郎こけしの表情である。写真(2)が本項のこけしで大きさは1尺2寸2分。頭がかなり大きく迫力がある。安...
View Article第877夜:橘コレクションのこけし(盛秀太郎)
今夜も橘コレクションのこけしである。「こけしと作者」147頁の第59図、右から3本目の現品である。「こけしと作者」の不鮮明な写真と比べても胴のロクロ模様などがかなり飛んでしまっていることが分かるが、この型(古型ロクロ)は好きな型で盛美津雄、奥瀬鉄則・陽子・恵介などのものを集中的に集めており、その元となる戦前の盛秀作はぜひ欲しい1本であった。口絵写真は、その盛秀こけしの表情である。写真(2)が本項のこ...
View Article第878夜:「たんたん」即売会
昨14日(木)は高幡不動の「たんたん」で、こけしの即売会があったので出掛けて見た。即売開始は午後1時、平日の昼間であり古品が中心の即売会ということで時間と財布に余裕のあるリタイア組が多いと予想されたが、若手や女性も散見され、20人を超えていたために販売順は抽選となった。私が引いた番号はまずまず7番、第1回目では以前から欲しかった藤井梅吉をゲット、逆順の第2回目は好みの大沼希三を入手できて満足の即売会...
View Article第879夜:鳴子こけし行脚(1)
17日(日)から昨20日(水)まで、鳴子の温泉ツアーに参加してきた。鳴子温泉に3泊するツアーで鳴子では自由行動。交通費と3泊6食付で44,800円。二人以上での参加なら一人34,800円となるからリーズナブルなツアーである。但し、1日目は昼過ぎの出発で宿到着は17時。また4日目は10時に宿出発なので、3泊しても行動できるのは、2日目、3日目の2日間だけということになる。口絵写真は鳴子温泉駅の案内板。...
View Article第880夜:鳴子こけし行脚(2)
こけし行脚2日目は、鳴子温泉の中心から少し離れた高橋義一、森谷和男の両名を訪問する予定になっていた。いずれも車を使わないとなかなか行けない場所である。義一さんの所へは何回か行っているが、いつも川渡の駅まで迎えに来てもらっていた。森谷さんのお宅はさらに1駅仙台寄りの池月で、初めての訪問である。「高勘」デーのこの日の最後は柿澤是隆さんのところ。そこで、熊谷正さんに電話をすると在宅しているとのことで急遽訪...
View Article第881夜:橘コレクションのこけし(新山栄五郎)
ここのところ、ヤフオクに古品の出品が続いている。保存状態は良くないが昭和一桁台が中心の「☆激安…」さんは出品本数が100本を大きく超えた。一体どこまで続くのであろう。一方、昭和10年代が中心だが保存状態の良い「宝舞★・・・」さんの出品も続いている。人気のこけしは相当の価格になり、年金生活の懐を直撃する。古品は偶に出るから頑張れるのであって、こう常時出てくると金持ち以外は対応しきれない。指を咥えて見て...
View Article第882夜:友の会11月例会(H25年)
24日(日)は、東京こけし友の会の11月例会があったので、その報告である。5月より10月まで巣鴨のとげぬき地蔵尊高岩寺さんに会場をお借りしていたが、今月から新装なった神田の「フォーラムミカサエコ」にて例会を開催することになった。会場は内神田東誠ビルの7階。1階の入り口に案内が出ているので間違いなく行けると思う。会場は以前のフォーラムミカサよりも広く、机もあってゆっくりとこけしを楽しむことが出来る。ド...
View Article第883夜:鳴子こけしまつりin人形の家(H25年)
今日29日から、横浜の人形の家で毎年恒例の「鳴子こけしまつり」が始まった。会場前の「山下公園通り」は銀杏並木の名所となっており、今年も通りが黄色に染まっていたが、銀杏の葉っぱも大分散ってしまっていた。例によって初日の人出が一段落した午後2時過ぎに会場に顔を出した。会場には顔見知りの方もおられたが、やがて人も減って落ち着いた雰囲気となった。会場の雰囲気を紹介したい。会期は12月1日の日曜(但し、最終日...
View Article第884夜:鳴子こけしまつりで入手したこけし
昨日は横浜「人形の家」に鳴子こけしまつりの実演を見に行ったが、そこで入手したこけしを紹介しよう。会場では、購入2000円毎に1回抽選を引くことが出来て、1尺2寸あまりのこけしの他、鳴子の名産品など、空くじなしで当たるようになっており、これも楽しみである。口絵写真は、入手した高橋義一さんのえじこで帽子を脱いだところ。小物ながら凛々しい表情が素晴らしい。実際には写真(3)に示すように帽子を被っている。写...
View Article第885夜:橘コレクションのこけし(伊豆定雄)
早いもので、今年も師走を迎えた。夏が長く、秋が短かったような気がする1年であった。こけし関連の行事も、東京近辺では今日まで開催されている鳴子こけしまつり(人形の家)と山河之響の会の四人展を残すのみとなった。ヤフオクでは、橘コレクションの古品出品が続いており150点ほどにもなったが最近は「こけしと作者」に載っているような著名なこけしは少なくなったようだ。今夜は最初のころに入手した伊豆定雄のこけしである...
View Article第886夜:銀山温泉と伊豆工房
今週の3日、4日と大人の休日倶楽部のフリー切符を使って銀山温泉に行って来た。銀山温泉には今年の3月にも行っているのだが、その時は宿が温泉街から少し離れた所にあり、やはり温泉街の中に泊ってみたかったのである。銀山温泉と言えばこけし工人の伊豆護・徹父子がいる。前回は会えなかった護さんに会い、徹さんにはこけしとえじこの作成を依頼でき、温泉街の大正ロマンに浸った2日間であった。口絵写真は日暮れと共に灯が入っ...
View Article第887夜:英太郎(昭和36年)
思いがけず佐藤英太郎のこけしを入手した。数多く世に出回っている英太郎のこけしであるが、国恵志堂コレクションには数本しか所蔵されていない。良い時期の英太郎があれば欲しいのは山々であるが、そういう作品は価格も高くなかなか手に入らないのである。今夜のこけしは特に意識もせずに見つけたものであるが、よくよく見ると初期英太郎のなかなか良い表情であり、紹介することにした。口絵写真はその表情である。写真(2)が全体...
View Article第888夜:鈴木征一の初期作
12月も1/3を過ぎ、今年も残り20日余りとなった。第3次こけしブームなどと言われる昨今であるが、この年末・年始に東京近辺のデパート等でこけしの展示・即売会があるという話は聞かない。昭和40~50年代の第2次こけしブームの頃には、各デパートが競って展示・即売会を行い、多くの工人が実演のために上京したものであった。あの頃の狂信的な熱気はもう戻らないであろう。さて、今夜は友の会例会の抽選で入手した鈴木征...
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