昨日は東京こけし友の会の3月例会があり、出席したのでその報告である。桜の満開時期と重なったためか、1月、2月よりやや少ない70名の方々が集まった。今月も2名の新会員の参加があった。おみやげこけしは土湯系の渡辺鉄男さんのこけし4種。新品、中古、抽選、入札こけしの頒布と続き、こけし会ニュースを挟んで、第2部は先月、東北地方で放映されたNHKのクローズアップ東北「ワタシが”こけし”に恋した訳」を鑑賞した。その後、拡大版ギャラリーとして「柿澤是伸のこけし」の話があった。口絵写真は私が入手したおみやげこけしである。
写真(2)は渡辺鉄男さんのおみやげこけし4種である。
写真(3)は新品頒布こけし。左から小笠原義雄(遠刈田系)、長谷川正司(山形系)、柿崎文雄(土湯系)、梅木修一・直美親子(蔵王系)の入れ子こけし、長谷川優志(津軽系)の福原英次郎型、大沼秀顕(鳴子系)の竹雄写し、阿部市五郎(木地山系)の米吉型である。
写真(4)は竹雄の原(中央)と秀顕さんの写し。原は大正期の作とされるもので、昨年のこけし談話会で鑑賞された。その折、出席された秀顕さんに写しの作成を依頼したものである。原は竹雄にしては顔の面積が狭い。秀顕さんも通常は顔の広いこけしを作っており、今回の写しでも、写真左のように原に近いものと、右のように通常型に近いものがあった。
写真(5)は中古頒布こけし。昭和30年代以降の保存の良いこけしが揃っており、順番が後ろの方はヤキモキされたのではないか。
写真(6)は抽選のこけし。左から高橋佳隆、阿部平四郎、笹森淳一、佐藤昭一、石沢角四郎、野地忠男、小椋正吾、佐藤好秋、秋山一雄、阿部国敏、佐藤好一、井上はるみ(3本組)、佐藤秀一、今晃(2本)、高橋忠蔵(2本)、佐藤文吉、我妻信幸である。
写真(7)は入札こけし。左から佐藤善二の伊太郎型、奥瀬鉄則の盛秀型、小椋久太郎の留三型、高橋定助、小林善作、小林定雄の丑蔵型、佐藤文吉(2本)、阿部常吉、斉藤源吉、井上ゆき子の春二晩年型、瀬谷重治の善吉型、高橋佳隆の忠蔵戦前型、阿部勝英である。
写真(8)は拡大版ギャラリーで展示された高勘系のこけし。右から高橋盛、高橋盛雄、柿澤是隆の勘治型(2種)、柿澤是伸のたちこ(友の会の初頒布:平成9年9月)、平成8年作の独楽(こけし制作以前)、勘治型、普通型である。