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Channel: こけし千夜一夜物語
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第962夜:H26友の会旅行(番外編)90万アクセス突破

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今回の友の会旅行会は9/6~7の二日間であったが、実は1日前の5日に鳴子に行って、高橋正吾さんに会ってきた。また、7日の旅行会解散後には、大沼力さんを訪問した。共に80歳を越える鳴子の長老工人。特に力さんは、伊藤松一さんが仙台に移ってからは最長老の工人と思われる。力さんは数年前から懇親会などには一切顔を見せておらず、どのような状態なのか、ぜひ知りたかったのである。今回、お元気なお顔を拝見でき、またこけし製作にも前向きな話も聞けたのは、大きな収穫であった。口絵写真は正吾さんの乗太郎型の表情である。なお、今朝確認してみたら、アクセス数が90万を超えていた・・・。

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写真(2)は高橋正吾さん。正吾さんとは鳴子に行く度にお会いしているが、まだまだお元気で記憶も確かなので、色々と昔話を聞かせて頂いている。正吾さんが高亀でこけしを作り始めたのは昭和22年のことで、それに合わせて高亀では動力ロクロを導入したとのことで、戦後も早い時期であったことが分かった。ちなみに高勘では26年と福寿さんは話していた。

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写真(3)は今回入手したこけし。左の2本は佐藤乗太郎の写しで6寸7分(黄胴)と6寸3分。右のたちこは昭和15年頃の武蔵たちこの写しで、友の会のS氏が依頼したもの。3本とも、木地・描彩いずれも素晴しい出来である。但し、正吾さんは目を悪くしているので、面描の際、筆の下し場所が定まらなくて困ると話していた。長老級の工人で、今なおこれだけのこけしを作って貰えるのは嬉しいことである。

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写真(4)は大沼力さん。今回の鳴子行きの目的の1つに力さんに会って話を聞くことがあった。ところが、力さんの家が見つからず、旅行会が解散してから、大沼秀雄さんに案内して頂いた。幸い、力さんは在宅しており、秀雄さんの紹介もあって中に入れて頂いた。
力さんに確認したかったのは、第943夜で紹介したデカ目のこけしが力さんの作であることを確認することであった。しかし、結論を言うと、作ったかどうか分からないということであった。足踏みロクロであること、肩の山の形は自分らしいこと、緑の色がよく残っているというのが感想であった。

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その他に、聞いたことは次の通り。
・こけしは終戦後、直ぐに作り始めた。
・お父さん(誓さん)のこけしはあまり好きではなかったので、最初から自由に作った。
・動力ロクロに切り替えたのは昭和27、8年頃。
・誓型は勧められて作ったが、原は西田コレクションの8寸と、東京の某氏の尺の2種類ある。
・体の具合が悪く、指先が震えるので、ここ数年こけしは作っていない。
・今後、体調が良くなれば、またこけしを作りたい。
ぜひとも、またこけしを作って貰いたいと伝えて、力宅を後にした。

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