今夜で、この「こけし千夜一夜物語」も完結(最終夜)を迎えた。この最終夜にどのような話題を持ってくるか色々と思いを巡らしている内に友の会の例会になってしまい、例会報告は延ばす訳にも行かないことから、これが締めとなってしまった(苦笑)。 第1話をスタートしたのが平成18年の4月であるから、この完結までに8年半ほどかかったことになる。考えて見れば1001夜というのは簡単な数字ではなく、ある意味、よくここまで来れたものと思う。これも、この千夜一夜を見に来てくれて、密かに応援してくれた皆様のお蔭であり、改めて感謝し、御礼申し上げる。なお、完結記念として、「こけしのプレゼント」と「特別頒布会」を計画しており、近々実施内容を掲載する予定である。口絵写真は例会のお土産こけし。
東京こけし友の会の4月例会(26日)は総会も兼ねており、新品こけしの出品が無いこともあってか、他の月に比べて出席者が少ない傾向がある。今年はGWにもかかっており、好天にも恵まれたこともあって68名の出席者に留まった。
こちらは、お土産こけし。山形系の長谷川正司さんの3.5寸4種類である。左から2番目の髷こけしは本人型で、他の3本は吉太郎型。左端は朴材である。正司さんは2年前に奥さんが亡くなられ、以来こけしコンクールへの出品も止まっていたが、今年の全日本こけしコンクールには久し振りに出品したとのこと。友の会にもこのお土産こけしを作ってくれた。感謝したい。
入札こけしは戦後の秀作が中心の13点。後列左から、斉藤弘道の太子型、奥瀬鉄則の幸兵衛型、佐藤春二の古型復元、佐藤巳之助の明治型と大正型。2代目虎吉の初代虎吉花模様、同じく由吉型髷。前列左から、小幡初子(?:福松の娘)、奥山広三、菅原庄七、大沼みつを57歳、佐藤巳之助・昭一のペア、2代目虎吉の由吉型。
総会終了後には、昭和51年に小野洸氏(友の会元幹事)が撮影された「奥会津の木地師」という記録映画が放映され、昭和初期の木地師の山での生活が木地小屋作りから木地製品の製作までが昔のままに再現され、感銘を受ける映画であった。
さて、「千夜一夜」の今後であるが、継続を望まれる方も多々おられるようでもあることから、「こけし千夜一夜物語Ⅱ」として別途スタートする予定である。